腸内細菌の未知なる可能性
健康な人の腸内フローラというとは、善玉菌が悪玉菌より優位に保たれているお花畑の事です。その菌の数、なんと１００兆個以上。
通常、善玉菌を増やすためには、納豆・みそ・ヨーグルト・ぬかなどの発酵食品や野菜などに含まれる食物繊維を積極的に食べることが勧められてきました。しかし、これらの食品を習慣的に食べないと、1日にして腸内フローラはできないのです。
しかし、このように食べ物だけでは完治できない潰瘍性大腸炎などの難病に苦しむ人もたくさんいます。そこで最近注目を集めているのが便移植療法（FMT）です。
健康な人からバランスのよい腸内細菌を抽出し、便の細菌を患者の腸に直接移植する治療法です。難病に指定されている病気が、肛門から内視鏡を入れて盲腸に細菌を注入するだけで治るの？と、驚きませんか。
この難病を治すのは、他でもない菌の力なのです。腸内フローラは、便秘・肥満・糖尿病・生活習慣病の予防や改善に役立つだけでなく、性格まで変えてしまうという研究が進んでおり、うつ病や自閉症まで影響するのではと言われていますから、菌の可能性は溢れています。
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